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Webあれこれ

Webビジネスの勘違い2~EC編

1999年6月 1日 12:00

いろんな形でWebに関する人、もしくはこれから関わろうとする人と 仕事柄良く話す機会がある。
しかし、いまだに、どうも電子商取引(EC)についての勘違いが非常に多い。 かれこれ、ECという言葉が日本で語られるようになって5年も経とうとしているが、 一向に進歩が見られない。
この間私も2つのインターネットベンチャー事業に関わって、色々な事例を見ているが、この辺の事を全く学習しない人々には、ちょっと呆れてしまう。


1、EC=決済システム

これは、非常に多い大勘違いである。
多くの企業でECに参入というと、いきなり何らかの電子マネーや オンライン決済システムの導入から考え出す企業が非常に多い。
はっきり言って本末転倒で、非常にこっけいな事態である。

端的に言えば、インターネットでの売買など、所詮はただの通販である。
決済方法などどうでも良いのである。
せいぜい、ユーザーが不利益をこうむらない決済方法であればなんでも良いのである。
代金引換だろうが、銀行振込だろうが関係はない。
ものが欲しけりゃ、どうにかして払うものだ。

決済部分がいくら最新鋭でも、ユーザーにメリットが無ければ 無意味なのである。


2、ホームページ=マルチメディアカタログ

これにはあきれ返ってしまう。インターネットが一般ユーザーに十分普及して インターネットがいかにマルチメディアに不向きであるかということが、 広く認識されている。
回線容量、電話料金の高さ、HTML自体の性質、etc.........。
マルチメディアなものを、ほとんどのインターネットユーザーは 諦め半分で望まなくなってきている。

さて、翻って、ECにこれから参入しようという企業の人達はどうであろうか?
多くの場合、ECに参入する人自身がインターネットをろくにやった事がないという場合が多いためか、見た目の綺麗な「パンフレット」を求める場合が多い。
この企業側のWebに対する認識の低さは目に余る。

多くの成功しているサイトの大半は、
テキストによる情報提供が中心(ECサイトに限らず)
ユーザーの利便性を考慮したサイト構成
頻繁なサイト更新と適切なユーザーに対する更新情報提供
からなっている。

はっきり言って、綺麗で派手なだけで更新もろくにされずに放置されている Webサイトには全く興味をユーザーは示す事はない。
翻って、たとえ地味でも、常に新鮮な商品情報を提供しつづける Webサイトは、ユーザーを惹きつけるのである。 結局、ECと言うのはWebを使った通販である。(対コンシューマの場合) よって、決済方法などはこだわる必要性は皆無でしかない。 安全でユーザー側に便利なものであればなんでも良いのだ。 そして、Webの特質を良く捉えた作りの製品をPRするサイトを 構築すれば良い。 さらに、成功に必要なプロモーションが十分出来れば良いのである。

Webビジネスの勘違い~初歩編~

1999年5月 1日 12:00

最近、Webビジネスを全くやったことが無いが、 Webに感心のある人と、Webに関心の無い人と 話をする機会があった。

どちらと会話をしていても、どうもWebビジネスや 電子商取引について、大きな誤解があるようだ。


1、インターネットは一獲千金の博打性の高いビジネスである

とある北海道のかなり個性的なギャラリーの方とお話したときのことである。
ここの商品は、非常に個性的であり、またここでしか取り扱っていない、 さらに、ギャラリーの店主であるこの方のその商品に対するこだわりなどを 考えると、非常にWeb向けの部分があると思い、いろいろ、お話をしてみた。
返ってくる回答は、
「私はそんなに儲ける必要が無いから。色々な人とお話をしながら、こういう商 品を売るのが楽しいの」
じつは、こういう人こそWeb向けなのであるが、どうも、
インターネット=無機的な一獲千金のツール
と言うイメージがあるらしく、インターネット通販をすると、
お客とのコミュニケーションが無くただカタログ販売するのと変わらない、と思い込んでいらっしゃったので非常に残念だった。

実際、Webで商品の売買をしてみれば分かるのだが、現実世界以上のコミュニケ ーションが重要であり、カタログをパラパラ眺める感覚で買うと言うよりは、店主や、その店主が作る Web(お店)の雰囲気で買うと言う部分が大きいのである。

言い換えれば、一獲千金よりもこまめなコミュニケーションを大切にする 地味な対面販売とも言えるのである。


2、Webは誰かに作らせれば、後は放っておいても客(注文)がくる

ある面では1の発展であるが、いまだにこういう人も結構いる。
実際に愛知県で特許を取った製品を売りたいと言う人とお話する機会があった。
私がWebをしていると言うこともあるのだろうが、
「(製品を売るページを)こう、ちょちょっと作ってくれれば良いから」
と、言うだけなのである。
インターネットユーザーが、そんなページで売っている商品に魅力など感じるは ずはないだろう。
その時は、表現は遠回しではあるが、その場で制作はお断りさせていただいた。

しかし、この人のその製品に賭ける熱意や情熱は非常にすばらしいものはあるのである。
延々と、その製品のよさや、素晴らしさを語ってくれるのであるが、 どうも、製品を売るのには、マスメディアでの通販やスーパーでの販売のようにキャッチコピーだの、グラフィック的な見た目が大切だと思い込んでいるらしく、そういうことについては分からないので、専門家に押し付ければ良いと思い込んでしまっている。

Webの通販は全く違う性質のものなのである。
店主のこだわりと、お客とのコミュニケーションが、製品の価値を作り、 その価値をお客が購入するのである。
先も延べたが、本当に地味な対面販売の延長でしかないのである。
(そして one-to-oneマーケティングの本質もそこにあるのである)
この人に言えるのは、そういう事を良く理解した上で、自分でWebを作り運営していけば おそらくそこそこのラインで売り上げを上げることが出来るだろう。
(もっとも、本人はいくら説明してもその事を理解していただけなかったが)

どちらの事例でもいえることだが、Webのビジネスは、多くの人が思っているよりも、はるかに人間臭く、地味な商売なのである。
あくまで、技術でもカッコ良さでもなくて、人と人の信頼を構築するコミュニケーションをどれだけ交わせるかということなのである。
そして、その基本に忠実なWebこそが成功するECサイトと言えるのである。

こけるインターネット戦略の典型

1999年4月 1日 12:00

多くの企業では何やらインターネットは必要になってきている という認識はあるようではある。
しかしながら、たいていの場合、既存の部所の人には対岸の火事に 見えるらしい。 せいぜい、広告を流すためのテレビの代替物か、 受注をとるおまけのチャネルくらいに思っている。
はっきり言えば、こんなことではWebは成功しない。 成功したサイトと言うのは、ほとんど、Webのための企業体制を整えている。 Webの利用と言うのは、本来は企業の総合戦略の一部であるべきもので、 そこだけ取り出してどうこうできるものではない。

あきれ果てる事例を一点、紹介しよう。
こんな姿勢でWebを作っても全くもって無駄であるという 典型的事例である。

大手A生保は、かなり見栄えのきれいなWebサイトも持ち 大きなシェアも獲得している。


あるとき、「相手の指定の保険」の乗換えを行ったが、 その後、審査でその保険への架け替えが不可となった。
こちらが、「そちらが勧めた保険なのになぜそんなことが起きるのか?」と 問いただしたところ、
「個人情報は担当者にまったくわからないので、架け替えといえども、そういうことは起こりうる」とのこと。
そのいきさつ上、多少不信感があって、解約を通知。
そのときの無効の担当者の捨てゼリフが
「審査の情報は他の生命保険会社にも渡りますのでそのつもりで」


で、このことをWebを通じて、A生保のクレーム係に伝えようと思ったところ、 Webには、保険の受注以外、一切ユーザーからの声を受け付ける構造を 持ち合わせていなかったのです。


その後、仕事の関係で、このA生保の方とお会いして、某地図サイトに 営業所などを登録して、ユーザーの利便性を向上できるようにしては いかがかと提案したところ、
「営業所以外のショールームなら言いのですが、営業所はマズイですね。 そこに解約のユーザーが殺到しますから」

この1、2、3を見て、この企業がいかにWebを出す価値がない業務をしているかお分かりだろうか?

まず、1である。
Webの世界で今一番ユーザーが神経質になっているのは、ユーザーの個人情報の漏洩である。その一方で、企業側は最低限の個人情報から、「ユーザーにメリットのある提案」を生み出すことに躍起になっている。いわゆる、Webを活用したOne To Oneマーケティングである。
この生保は、個人情報をユーザーメリットのある商品開発には活用しないのに、 解約したユーザーへの嫌がらせのためには、個人情報の漏えいは行うと言っているのである。

次に2、3である。
まさに、ユーザーの声を無視して、自分の都合の良い商品を売りつけようという精神である。
Webでは、売りつける以外のことをしない。その姿勢が明確である。 Webで、商品を購入しても、その不平不満はどこにもぶつけられない。 いいかげんなものを売るだけ売って、ユーザーからクレームが来ることを 恐れる典型的な企業である。
はっきり言えば、Webでプロモーションを拡大するより先に、 適切な商品開発をして、誠実な営業を端からすれば良いのである。

日本的な企業姿勢が、Webににじみ出ている良い例と言えるでしょう。 Webの成否以前じゃないか?といわれると、その通りなのである。 多くの企業のWebというのは、そういう背景のもとに成立しているのである。 インターネット以前の企業がWebを出すのは実は大いなる無駄でしかないということだ。

大企業で、こんな程度の低い事例しかないのは、あきれる限りである。

※日経ビジネス2003.12の年末合併号P.8.にて、A生保ではないが、「第一生命が異例の和解」という形で、大手の生保の乗換に関するビジネスの不誠実さが取り上げられていた。考えてみれば、このような形で契約が取り消せたのはむしろラッキーで、すんなり契約ができていれば更なる不利益を被ったかもと思うとぞっとするものである。
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リンク戦略に見るメディア観

1999年3月 1日 12:00

先にも書いたのだが、どちらのビジネスモデルが正しいとは 一概に言えないのだが、現実に米国インターネットビジネスの状況と 日本のそれは、明らかに違っている。

一番大きな違いを感じたのは、そのサイトとのリンクに関する戦略の あり方である。
日本の企業サイトが行う一番の引き込みの戦略と言えるリンクは バナー広告である。それはある意味で海外も全く同じではある。
が、そのバナーの広告効果の測定の考え方に大きな違いがある。
日本では、TV広告の世界の視聴率の延長線とも言える
露出数
という数字をその評価基準や保証基準とするのが主流である。

ところがアメリカでは、主にクリックスルーの数。いわゆる
クリック数
という、実際にサイトに来訪した数を評価基準とするのが大勢である。
最近、日本でもかなり増えてきている。実際、このサイトのバナーは2社の REPのものを使用しているが、すべて、クリック数を保証したバナーである。

ここで見て取れるのは、日本のインターネットサイトのあり方は、 既存のマスメディアの延長であり、ユーザーに対する認知のための ツールとなっている。
一方アメリカのサイトはユーザーの実来訪を基準として考える いわゆる、販売のチャネルとして捕らえる向きが強い。
どちらが良いモデルとは言い難い。なぜなら、 日本での対コンシューマ(BtoCと言われる)のECの実績は低く、 販売チャネルとして捕らえるには時期尚早という現実がある。

さらに、米国ではさらに進んだ販売チャネルとして捕らえるやり方を見て取れる。 その米国型のプログラムがアフィリエイトといわれるものである。
これは販売を行っているサイトが、一般のサイトを含め、リンク設置時に その販売サイトにリンク設置サイトを登録し、リンク設置元から、 入ってきたユーザーの販売量(数量、もしくは売上高)に応じて リンク元に報酬を支払うシステムである。
多くの場合、そのサイトの個々の製品にリンクを張る事が可能であり、 トップページのみにしか張れないというような、日本的なせせこましさはない。
そのリンク構成によっては、簡単に、自分のお気に入りの製品をそろえた、 自分のサイトに新たなショッピングモールを作る事が可能なほどである。 実際ここのサイトでもAmazon.Comに登録し、本の購入を可能にしている。

すでに、ここまで来ると、販売代理店としてリンク先を捕らえている。
まさにチャネルとしてのリンクである。

また、これは決して特殊な事例ではない。米国のほぼすべての企業サイトは 自社の製品やサービスをネット上から提供しており、 こうしたアフィリエイトプログラムはほぼすべてのサイトで行われているのである。

将来のECを考えたとき、こうしたインターネット観の違いがどのような差になるかは、非常に興味深いところである。----- EXTENDED BODY:

ドメインネームとブランド

1999年2月 1日 12:00

日本のビジネス系サイトの大半が海外サイトと比べて10年は 遅れているとよく言われる。 どちらのビジネスモデルが正しいとは一概に言えないのだが、 現実に米国インターネットビジネスの状況と日本のそれは、 明らかに違っている。

その違いを端的に示すものの一つとして、ドメインネームの扱いが上げられる。 ドメインネーム発行に関係する決まりごとが違うというのもあるが、 日本の場合、多くの企業サイトのURLが
www.企業名.co.jp
となっている。
これは、JPNICの決まり上、CO.JPドメインが、一般に一企業一つでしか とる事が出来ない事に起因しているとも言われる。
が、米国の場合、
www.ブランド名.com
で、URLを構成するのが常識的である。
そして、このドメイン名称から、サイトの作りの違いも明白である。
日本の企業サイトは、あくまでも、その企業のサイトであって、 その企業の製品のサイトでは決してないのである。
よって、多くの場合、そのサイトは製品情報よりは、企業の組織に関する 情報がテンコ盛りなのである。で、肝心の製品の情報に関しては カタログ情報をしのぐ事はないのが常となる。

翻って、米国のサイトは、そのブランドや製品に関する情報が大半であって、 その企業の組織図や代表の挨拶などとは無縁のサイト展開である。
その製品の魅力を余すところなく伝えるべく、1ブランドの話題が 「これでもか!」というくらい盛りこまれている。

普通に考えて、ユーザーが欲する情報がどちらかと問われれば一目瞭然である。 別にカタログや会社案内が見たくて、サイトを見るのは稀である。

1企業1URLに固執するJPNICが無罪とは言えないが、現実問題として、
www.ブランド名.ne.jp
等とすれば簡単にURLの取得が出来るであるから、企業サイト製作者の不勉強さは 否めないのではなかろうか?
ユーザーに何のために何を提供するのか?これをしっかり考えれば、 その企業に見合ったドメイン戦略が決定するはずである。

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