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一人歩きパラダイム

1997年12月17日 00:00

久々に書くなぁ。

どうも最近、私の耳に障る科学哲学用語に「パラダイム」と言うのがあります。
その、パラダイム思想が云々と言うことを考えているのではなくて、
「マーケティングのパラダイム変革」だの「政治のパラダイム変換」だの
随所そこかしこで良く見るなぁと思うのですが、このパラダイムの元の意味って なんだっけ?

科学史や科学哲学の世界では、「進化」「DNA」「相対性理論」などなどの用語が、世間一般に用いられるようになることを、科学用語の一人歩きと言って、ひたすら傍観者を決め込んできたように思います。
「企業のDNA」だの「進化する経済論」だの、こうビジネス本なんかから タイムマシンにおける「相対性理論」のような使われ方など、当初意図したものの範囲を超えて、暴走がちに日常に溶け込み出す科学用語がたくさんあります。
こういうのを見ると、科学者の皆様の反応は色々で、
「ふふん」と鼻で笑って無視する人から
「このあほんだらは何言ってるんだ?!」などと目くじらを立てる人まで
千差万別。

しかし、どうも、科学哲学者は、こういう事例を傍観する癖がついたのか、
「パラダイム」
と言う用語の一人歩きについては、今一つ、傍観しているようにおもえます。
これが悪いことかどうかは分からないんですけど。
しかし、経済誌などで、

「日本経済はパラダイム変換を経て進歩してきたが、
そこに一本通った日本企業のDNAがあるので云々」

などと言う言説を目にすると、流石の私も
「このあほんだらは何言ってるんだ?!」
と目くじらの一つでも立てようかしらと思ってしまう今日のこのごろです。


解説

先の言説の何がおかしいか。
時系列が前後の2つのパラダイム間の優劣はなく「進歩した」という言い方は 原則的には出来ないというのがパラダイム思想の根幹。
さらに、パラダイム間は、全く共有するものが無いので「一本通ったDNA」 などと言うものも共有できない。
しかし、そこまで堂々と書かれると、さすがに、こちらが合っているのか どうかを考え込んでしまった。

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